団塊世代は「金の卵」ローソン、定年予備軍採用へ

産経新聞 1月5日付

コンビニエンスストア大手のローソンは四日、「団塊の世代」が定年退職する「二〇〇七年問題」対策として、新年度から定年を控えた五十五歳以上の中高年の人材を積極採用する方針を明らかにした。定年予備軍の技術や感性を生かし、高齢化社会に対応した商品やサービスを開発する。流通業界にとって高齢者向けの店舗運営が大きな課題となっており、新しい雇用の取り組みとして注目されそうだ。

高齢者をターゲットにした店舗も新たに開発する考えで、新浪剛史社長は「買い物をしてすぐ店を出るようなこれまでのコンビニの形態とは一線を画し、椅子(いす)を多く配置するなどバリアフリーを進め、お年寄りの憩いの場になるような店づくりにする」と述べた。店舗面積も標準店より広く確保するなど、「他業態との提携も視野に入れる」(新浪社長)という。

弁当や飲料などの商品開発の分野でも高齢者のニーズを取り込むため、定年が近い世代を積極採用することにした。人数や給与などの採用方針は今後詰める。

高年齢者雇用安定法の改正で六十五歳までの雇用延長が企業に義務付けられるのに伴い、六十歳以上の定年退職者を再雇用する制度の導入を検討する企業が多い。しかし、ローソンは「働ける期間が五年しかない定年退職者の再雇用に比べ、『あと十年、第二の人生を頑張らなくては』というチャレンジ精神を生かせる」(新浪社長)と判断。中高年の積極採用を進めることにした。

昭和二十二-二十四年に生まれた団塊の世代は約六百七十万人いるといわれる。労働人口が減少する中で、団塊の世代は新たな「金の卵」として期待されそうだ。

団塊の世代の経験を生かした再雇用に力を入れるのはいいことであるが、一方で若年者の雇用確保と企業内教育・研修も十分にしないといけない。若年者の3年以内で辞めてしまう割合が3割に上る中、団塊の世代の影響が出てくる2007年問題は色々な意味で考えさせられる問題である。