読書マラソン『読書について 他二篇 (岩波文庫)』(池田)

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著者

「読書について 他二篇」とあるが、実際に「読書について」の篇は全体の五分の一ほどでしかない。 本書は読書論として読むと不適切で面白みのない本になる。言っていることは当たり前のことだしむしろ読書の姿勢についてはかなり厳しく言及している。 「悪書は、読者の金と時間と注意力を奪い取る。 …読書の際としての心がけとしては、読まずにすます技術が非常に重要である。」 世の中には悪書が蔓延っているのでそんなものを読むくらいなら読まないほうがいいというのである。一方、 「良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りがあるからである。」 と良書を読むことは是としてる。具体的にはギリシア・ローマの古典を指すらしい。

著者の基本的なスタンスとしては前半にあるように多読よりも熟読を好む。そして、読書というものをあまり積極的に進めていないようにも思える。

確かに出版大国である日本も一日に300冊もの本が新刊として販売されているとのことなので、良書を見極める目というのは重要なのかもしれない。悪書を読むことで無駄な入れ知恵をされた、という経験は誰もがあるはず。 無難なのは評価の高い古典を読むことなのでしょう。